南砺市立福光美術館

MENU

NEWS

2026.08.03
「生きることのコンポスト」作品紹介② イタイミナコ

現在、福光美術館では、企画展「生きることのコンポスト」が開催中です。気鋭の現代アート作家たちが集まり、ここ南砺の地で、とても刺激的な、注目すべき展示を行っています。今回はその中から、イタイミナコの作品「慎太郎も存在しているしあの犬も存在している」をご紹介します。

企画展示室に足を踏み入れた瞬間、左手にそびえ立つ古道具類の山に圧倒されます。木枠の酒箱、獅子頭、神輿の担ぎ棒、柱時計、旧式のテレビ・扇風機・炊飯器、およそ50年間未開封のジュースの瓶、「祝優勝」と大書された紙が剥がれかけて裏の広告が見えているイベント看板…。昭和にタイムスリップしたような気分になります。これらの物たちは、イタイさんが住み、自治会長を務めている、広島市の市営基町高層アパートの地下倉庫に眠っていました。戦後、不法バラック群が立ち並んで「原爆スラム」と称された当地を生きた人々の記憶を封じ込めたような品々です。住人の方々と話していると、「被爆地」としての悲惨さだけでなく、実に多様な、豊かな思い出話を、いきいきと伝えてくださるのだと、イタイさんは言います。そんな話をしている時の住人の方の様子を、イタイさん自身がパフォーマンスとして再現した映像が、会場に流れています。そのお話の内容をまとめたプリントも置いていますので、お持ちになってお読みください。展示の一画には、古新聞・古本・拍子木等、触れることのできる品々を集めたコーナーもあります。みなさん一人一人が、それぞれに、何かを感じ、心を耕していただけることと思います。

8月8日(土)・9日(日)には、美術館前の広場に、飲食マルシェも出店します。多数のご来場をお待ちしております。

企画展「生きることのコンポスト」は8月23日(日)まで。

最近の投稿
2026.08.03
2026.08.03
2026.08.03
アーカイブ