南砺市立福光美術館

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美術館について

館長あいさつ
 福光美術館は、富山県の南西、世界文化遺産の五箇山合掌造り集落を有する南砺市にあります。石川県金沢市にまたがる医王山の麓にある里山で、豊かな緑に野鳥のさえずりが聞こえる自然に包まれた閑静な美術館です。1994年福光町立として開館し、2004年の町村合併により南砺市立福光美術館として活動しています。
 開館以来、郷土ゆかりの世界的に知られた版画家 棟方志功と、旧福光町で生まれ京都画壇で活躍した日本画家 石崎光瑤を中心に、彫刻家 松村秀太郎など郷土ゆかりの作家をはじめ、内外の現代作家まで幅広く作品・資料の収集・展示を行っています。
 棟方志功は、民藝運動の提唱者 柳宗悦らに見いだされ親交を深め、ヴェネチア・ビエンナーレなど国内外の美術展で高い評価を受け、わが国を代表する版画家として活躍しました。戦禍を避け旧福光町に疎開し1945年~1951年までの約7年間に、数々の代表作を制作しています。
 石崎光瑤は、幼少の頃から画家を志し、琳派の山本光一のもとで学んだあと、京都画壇の重鎮 竹内栖鳳に師事。「熱国妍春」「燦雨」と連続して官展特選を受賞し、大正・昭和を代表する、華麗な花鳥画家として活躍しました。
 2015年に新常設展示室を増築し、棟方志功と石崎光瑤の作品を展示し、コレクション室では、日本画、洋画、工芸など多彩な所蔵作品を展示公開しています。
 また、棟方や石崎光瑤関連の展覧会はもとより、南砺の至宝というべき美術品や資料、南砺在住・ゆかりの作家の紹介、全国公募による版画年賀状展やアート・キルト展など幅広いジャンルの美術展を企画しています。
 分館の棟方志功記念館 愛染苑は、棟方の良き理解者であり支援者であった石崎俊彦から寄贈された棟方作品や関連資料をもとに、棟方が疎開中暮らしていた場所に1982年に開館しました。また、2001年に愛染苑に移築された棟方家旧居「鯉雨画斎」では、厠(トイレ)の壁から天井まで菩薩や天女が描かれ、画室の板戸には鯉の滝登りや鯰や亀が生き生きと描かれているのを間近に観ることができます。
 当館が南砺市の文化拠点として、市内外から多くの方々にご来館いただき、四季折々の自然のなかで、心豊かな美術鑑賞の時間を提供できるよう多角的な取り組みを展開してゆきたいと思います。南砺市立福光美術館 館長片岸 昭二
美術館の概要
森の緑と野鳥の声に包まれた福光美術館は、棟方志功、石崎光瑤の作品を常設展示。地域ゆかりの作家作品をコレクション室に展示しています。そのほか年間を通じて多くの企画展を開催、多目的スペースでもさまざまな企画やイベントを行っています。
福光美術館
沿革
[南砺市合併以前]
  • 昭和62年7月
  • 石崎宏矩氏より石崎光瑤の遺作を寄贈したいとの意向が福光町に伝えられる。
  • 昭和62年8月
  • 将来美術館を建設する前提で石崎光瑤の遺作の寄贈を決定。
  • 平成2年10月
  • 美術館建設検討委員会発足。
  • 平成3年11月
  • 「福光町立美術館の基本構想」答申。
  • 平成4年12月
  • 実施設計完了。起工式を挙行。
  • 平成6年3月
  • 竣工式を挙行。福光町立美術館条例を制定。
  • 平成6年10月
  • 福光町立美術館開館、館長佐々木光三。開館記念シリーズ「棟方志功展」開催。
  • 平成06年12月
  • 棟方志功「二菩薩釈迦十大弟子」収蔵。
  • 平成07年4月
  • 開館記念シリーズ「石崎光瑤展」開催。
  • 平成12年6月
  • 奥野達夫、第2代館長に就任。
  • 平成13年1月
  • 石崎光瑤「燦雨」収蔵。
  • 平成16年4月
  • 棟方志功記念館愛染苑、福光美術館の分館となる。
[南砺市合併以降]
  • 平成16年11月
  • 南砺市合併、南砺市立福光美術館条例を制定。
  • 平成17年11月
  • 「第1回南砺市美術展」開催。
  • 平成24年12月
  • 南砺市立福光美術館増築検討委員会発足。
  • 平成25年6月
  • 増築工事実施設計。
  • 平成26年6月
  • 増築工事着工。
  • 平成27年6月
  • 増築工事竣工。
  • 平成27年9月
  • 片岸昭二、第3代館長に就任。新常設展示室オープン。
  • 令和2年6月
  • 石井頼子氏による棟方志功資料調査事業が始まる。(令和7年3月終了予定)
福光美術館