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好評開催中「城端蒔絵450年 小原治五右衛門と城端のあゆみ」の作品紹介をいたします。
4番目は【十五代 小原治五右衛門作品】です。
展示室に足を踏み入れると、真っ先に目に入るのは、十五代 小原治五右衛門が、日本画家・小原好博として描いた「城端曳山祭之図」です。


写実的な近代日本画とは異なり、華麗な屏風絵のような構図で、庵屋台と曳山だけでなく、それに先行する獅子舞、剣鉾、傘鉾が三基の神輿を先導する行列も描き出して、祭の華やかさと美しさをよく伝えています。檜の板に直接彩色した、幅3メートルを超える力作です。
十五代の蒔絵作品は、日本画家らしく、意匠的であるよりは絵画的な表現が特徴的なのは、「城端蒔絵菊文色紙箱」の、色とりどりの菊の花や葉の描き方を見てもよくわかります。


逆に日本画作品は、「晩夏」の枯れかけた向日葵の描写に見るように、蒔絵師らしい細やかな筆致が目を引きます。


皆様、是非ご覧ください。スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしております。