館長の部屋

新任副館長より

福光から金沢市へ向かう国道304号線を立派な桜と福光美術館の看板を目印に左に折れ、道なりに走る。
町中を離れて山間にあるこの美術館へは、恥ずかしながら今まで年に数回しか訪れたことがないが、これからは毎日通うことになる。
異動したての頃はちょうど山下郁子展が開かれており、多くの方が来館されていた。

部屋には糸を染め織られた1枚1枚違った表情の着物が数多く展示され、ほーっと溜め息が出る。このような展示を見たのは初めてだ。美術と言えば、絵画、版画、彫刻とばかり思っていた。しっかり勉強しないと。
山下郁子展は4月8日まで開催されていたが、常設展のみとなり、画家石崎光瑤、板画家棟方志功の作品が常設展示室で、コレクション室では南砺市内外の作家の方の作品を鑑賞することが出来る。今月28日からは絵本絵画で知られる安野光雅展を開催する。一昨年に続いての開催である。前回以上に大勢の方が来館され、情感溢れる優しい作品を楽しんでいただきたいと思う。

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